とらへい
江戸時代以前より伝わる牛馬の安全を願う風習。夜、子どもたちがこっそりと牛を飼う家の玄関に稲わらで作った馬を置き、「とらへい! とらへい!」と叫ぶ。すると、家主はわら馬とお菓子などを交換するが、そのお菓子をとろうとして見つかると、水をかけられてしまう。という変わった風習。
ほたる
口和にはいくつもの清流が流れ、初夏には多くのほたるが飛び交う。中でも、ほたる見公園を流れる竹地川のほたるはその数が多く、最盛期には地元の自治会を中心に「ほたる見祭」が開催される。希少なヒメボタルなどもおり、自然の豊かさが感じられる。
モーモー祭
和牛のオリンピックといわれる全国和牛共進会で口和の牛が日本一になったことを契機に始まり、それ以降隔年で開催されている。牛飼いが大きな牛を見事に扱う様を間近で見ることができる。又、復活したブランドである比婆牛をその場で味わうこともでき、毎回町外から多くの人々が訪れる。
田楽
向泉と永田で守り伝えられる伝統芸能。華やかな衣装に身を包んだ男たちが軽やかに舞い、腰鼓のバチを高く投げ上げてキャッチするパフォーマンスは見物。普段は寂しくもある雰囲気の神社という空間で行われるそれはまさにハレ。古の農民の活気と喜びが今によみがえる。
山城
険しい山の地形を防御に生かした城の一種。中世に泉氏の築いた黒岩城、涌喜氏の築いた釜峰山城の跡がある。井戸跡や矢竹の群生、堀切跡などを今も見ることができる。釜峰山城は泉合戦の際に尼子氏が本陣とした「釜棟陣」と思われる。
八国見山
口和を走っているとその姿がよく目立つ、美しいおにぎり形をした山。山頂から八つの国を望むことができることから名付けられたと伝えられている。八つの国とは、備後、安芸、出雲、石見、伊予、土佐、阿波、讃岐。霊山として神聖視されてきた信仰の山。